自宅待機や隔離の際、どうやってアクティブに過ごしたら良いか、また、社会的距離を保つ方法について、世界中から多くの質問が寄せられています。お住まいの地域で何が許容されているかについては、それぞれの保健当局の判断に従うべきですが、私たちは、ランニングコーチ兼医師であり、疫学研究者のMegan Roche博士に、この世界的な緊急事態の間、どうすればアクティブで健康的な生活を続けることができるか、現時点で最新のガイドラインに基づいたアドバイスをお願いしました。

パンデミックの最中でも運動するべきですか?
Roche博士:「運動はストレスをコントロールし、免疫力を高め、エネルギーレベルを改善するのに役立ちます。しかし、体の調子に合わせて、運動の負荷や強度に注意することが大切です。オーバートレーニングやトレーニング量の急増は、免疫系に負担をかけることがあります。また、体調不良の予兆には細心の注意を払うことも重要です。軽い風邪の症状があるアスリートは、運動の強度を下げ、時間を短縮しましょう。今の状況では、何かしらの症状が出た場合には、より慎重かつ安静にして、医師に相談することをお勧めします。」

社会的距離を保ちながら屋外トレーニングできますか?
Roche博士:「基本的に答えは『はい』ですが、お住まいの場所に大きく依存します。すべては人の密度なのです。ランニングやライド中に他の人との距離を保つことが容易で(最低でも1.8m)、移動や隔離、自宅待機などの制限がなければ、屋外でのトレーニングは一般的に安全です。例えば、お住まいの地域に森林や山、人里離れた土地など、歩き回る広さが十分にあるのなら、通行人との距離を保ちながら普段通りにトレーニングしましょう。屋内での運動を余儀なくされた場合は、工夫や遊びの感覚を取り入れる良い機会かもしれません。インドアトレーニングで普段より強めの強度を試したり、階段昇降をしたり、子供と屋内鬼ごっこをしたり。どんな身体の動きもトレーニングとみなすことで、現在のトレーニング習慣を見直すきっかけになるかもしれません。」

スキーやサーフィン、ロッククライミングなど、その他の季節スポーツは?
Roche博士:「他の人との距離を適切に保ち、ウイルスへの曝露を最小限に抑えるという条件下であれば問題ありませんが、慎重に行ってください。この時期は世界各地でスキーのピークシーズンを向かえています。スキーロッジやリフト、リゾートでの移動手段がウイルス感染の温床となる可能性があり、すでにいくつかのスキー場では自主的に営業を停止しています。今は、治療や救急処置が必要となり得るケガをしないように気をつけなければなりません。」

屋外でトレーニングができない場合の選択肢
Stravaの32種類のアクティビティタイプのうち7種類は、屋内で一人でもできます。今こそ、ウェイトトレーニングやオンラインヨガを試してみたり、ホコリを被っているトレーニング機器やローイングマシン、トレッドミルなどを使いましょう。Stravaは、屋内トレーニングのニーズを満たすのに役立つアプリをいくつかお勧めしています。全リストは、https://www.strava.com/apps/indoor を参照してください。

トレーニングやイベントにおける一般的なアドバイスは?
Roche博士:「ハイタッチをしたり、他の人と接触したり、近くで汗をかくことを避け、屋内でも屋外でも他のアスリートとの距離感に配慮してください。自身が感染リスクのあるグループに入っていなくても、例え健康だと感じていても、予防措置を講じる必要があります。私たちには、ウイルスの拡散を防止する義務があるのです。また、こういう時こそアスリートとしての意識が大切です。レースや競技が延期されたり中止されたりしている中、この機会を利用して有酸素系を増強し、弱点を克服して、より強いアスリートとして再出発する準備をすると良いでしょう。」

今、私たちが助け合えることは?
Roche博士:「現在、世界中で多くの人たちが、日常生活において様々なレベルの恐怖や不安や変化を経験しています。前例のない状況です。でも同時に、この共通の経験は、お互いを助け合う良い機会になるでしょう。『社会的』距離感と言うよりは『身体的』距離感を保つ練習だと考え、その中でできる範囲のことをしていきましょう。ランニング仲間に電話をしたり、StravaでKudosしたり、地元のビジネスをオンラインでサポートしたり、気にかけていることを誰かに伝えたり。一人ひとりの小さな行動すべてが、このアスリートコミュニティ全体を変えていくのです。」

Stravaチームもまた、健康と安全に関するあらゆる推奨規準に従いつつ、Roche博士のアドバイスを自分たちのアクティブライフに取り入れています。現在、従業員は全員リモートワークをしながら、ビデオ会議や各々のアクティビティを通して、つながりを忘れないようにしています(通称、バーチャル仲間意識)。Stravaは今後も利用可能であり、引き続きみなさんのトレーニングやアクティビティをサポートしていきますので、どうぞご安心ください。 最後に、みなさんの安全と健康を心からお祈りしています。どこかのトレイルでお目にかかることがあれば、そのときはハイタッチは我慢して、ちょっと遠くから手を振りますね。